長時間露出というテクニックを知ったので、夜の雲を写真に撮ることが出来るようになった。晴れた夜の空に浮かぶ雲は、昼の雲とはずいぶん雲柄が違って、昼の雲がいつも話題の中心にいる女の子ならば、夜の雲はグループの隅にいる静かな女の子のようだ。夜は、足下も暗いし、暗闇からひったくりが飛び出てくるかもしれないし、空を見ながら歩くなんてことはほとんどない。あったとしても、月や星に目が奪われて、雲になんか注意を払わない。でも、昼と同じくらい夜にも空に雲は浮かんでいる。
 オリオン座を見たので、今日から冬がはじまったこととしよう。何億光年か先の空の向こうには星があって、パルス状に光を放っている。私のカメラは、露出をしている時間は一秒間隔で緑色のランプが点滅する。その緑の点滅が、星のパルスを拾っているような気分がする。私のカシオQV2800がバルスを集めて、コンパクトフラッシュにオリオン座の形を結んでくれているのがよくわかる。




 昨日一昨日と酒をたくさん呑んだので体が痛い。