雲の遠くのその先の
山の彼方の森の奥
熊五郎が住んでいた
茶色の耳に黒い鼻

古い樫の木の下の
ほらが熊五郎の家で
ひとりぼっちで住んでいた
ずいぶん前から住んでいた

朝には東に鼻を向け
風の匂いをかいでから
若葉の丘をころげたり
たまにはしゃけでもつかまえて

ある秋の夜ふけて
穴から月をみあげると
空は煌々さえ渡り
あまりにきれいな夜なので

一人くらいいてもいいんじゃないか
たまには少しいてもいいんじゃないか
ちょっとほしいんじゃないだろうか
ともだちのようなものが

だから少し待ってみた
梢渡る夜風に耳澄まし
鼓動ばかりが耳につき
呼吸だけしか聞こえない

きっと誰もこないだろう
月は今でも綺麗だろう
結局そんなものだろう
鼻の頭の蜜舐めた

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以上の歌詞にメロディーをつけてNHKみんなの歌に応募してみようと思う今日この頃。もちろん坂本さんに歌って貰うつもり。