5時に起きる、というのは、私にとってはきわめて異常なことなので、起きれるかどうか心配で、少し寝ては寝過ごしていないか時計を確認し、まだ時間があると安心して少し眠り、を繰り返していると、そんな日に限ってニャニャビンクスちゃんがウニャウニャいいながら階段を上がってくる。そして、いつもの3倍くらい懐いて、普段は滅多にだかさらないのに私の体の上にのってきたり、投げ出した私の足の先にほっぺたをこすりつけてみたり、私の薬指の第二関節あたりをちょっとだけなめたりしてくる。そうしたらなでてやりたくなるし、でもねむいからなでながらうとうとしてしまう。ニャニャの耳の下のふーかふかあたりをまさぐる私の指の動きが止まる。しばらくして、はっと目が覚めると、ニャニャはまじまじと私の顔を覗き込んでいる。目が合うと、ものすごく小さな、聞こえない声でニャ、と鳴く。そうしたら、なあにどうしたのごめんごめんと話しかけてやらないわけにはいかなじゃあないですか。にゃんこは本当にむつかしい。